TOP

初期臨床研修医インタビュー

スペシャル座談会

指導医(生え抜き)
桃木先生
出身地:岡山県
出身大学:岡山大学
内科 医長

初期臨床研修医
三宅先生
出身地:岡山県
出身大学:山口大学
研修医2年目(2017年)

指導医
児島先生
出身地:岡山県
出身大学:岡山大学
外科 主任医長

まずは三宅先生が済生会を選ばれた経緯を教えてください。

  • 僕は山口大学出身なのですが、生まれが岡山だったので、岡山市内の病院を探していました。外科、消化器外科が希望だったので、そこに強い済生会を選びました。見学にも来させていただいて、 その時は児島先生に案内をしていただきましたよね。
  • そうだね。昼は見学、夜は一緒に飲みに行きましたね。 見学だけだとなかなかわからないこともありますから(笑)

済生会に入ってみて、想像とのギャップはありましたか?

  • 個人的には満足です。僕の場合は運がよくて、消化器内科、呼吸器、循環器というメインの科を研修させていただけたのでありがたかったです。2 年目も好きな科をまわらせてもらえたので、自分の将来を見据えて研修ができました。
  • 研修希望の科がある人は、できるだけ希望を通してあげたいと思いますよね。 ただ、 1 年目は自分でも希望がわからない人もいたりして、人それぞれですが。
  • まだ研修を始めたばかりだから本人もわかっていないと思うし、1 年目は大変ですよね。
  • 他に感じたギャップといえば、研修医担当の先生がカチッと決まってはいないんですよね。毎回同じ先生についていくことが少ないので、意外でした。他の病院ではどうなんですかね?
  • 固定しているところもあるみたいですよ。ただその人と先生の相性がよければいいけれど、合わないと却って辛かったりすることもあるみたいなので、なかなか難しいですね。
  • 僕は先生が固定でない方が結果的によかったと思っています。いろいろな先生の考え方や、スタイルの違いが見られましたし。
    何かやりたいことがある時はこの先生、といった各先生方の選択をしつつ、さまざまなことを経験させてもらえました。整形も外科も内科も手術をしましたし、友人に聞いても済生会は恵まれた環境であると思います。

児島先生と桃木先生の時代の研修制度と、今の済生会の研修医制度の違いは?

  • 結論から言うと、今の済生会の研修の方が絶対いいですね。昔は、上の人が教育や研修自体を考えていなかった時代ですから。今は研修医にしっかりとトレーニングをしてもらうことが、病院にとっても患者さんにとってもいいことだと認知されてきています。僕たちの時は昔のストレート研修制度だったので、特に外科なんかは「できるようになれる人ができるようになればいい」だとか、「黙って見て覚える」という「修行」に近いスタンスでしたし。 それで覚えられる人もいれば時間がかかる人もいて、そういった違いの配慮は基本的にありませんでした。厳しい環境が逆に貪欲になれてよかったという人もいれば、そうでない人もいる、そういう状況でした。
  • 僕が研修医だった時は主治医数が 30~40 で、救急にも先生がほとんどいませんでした。ですので、1年目の研修医が救急車も全部持ち回りで診て、兼務当番もして、当直もほぼ一人で診る状況でした。病棟で急変が起きても上の先生方は外来の処置で来られないので、代わりに診ることが多かったです。済生会は「教える」という雰囲気があるので本当にいいですよね。
  • そうですね。昔の現場を振り返ると、当時は研修医だけで頑張って現場を回していて、なんとかその場で 仕事は終わるけれど、「正しい良い仕事」ができたかといわれたら、わからないんですよね。きちんと答えが出るように、お手本を見せながらでないと間違えたまま覚えてしまうことになるんです。 上の先生方が不在で研修医たちでこなして、という話をたまに聞きますが、それが医療技術の向上に繋がるかというと決してそうではないんですよね。正しいことを見せながら教えるのが大事なんです。
  • そういった意味では、済生会では当直も上の先生と入る形ですし、救急科ローテーションの時も救急科の先生が充実しているので、ちゃんと見てもらいながら教えてもらえました。ある程度の対応は研修医にやらせてもらえますし、いつも遠くから見てくださる先生がその日の振り返りを毎日してくださったりして、ありがたかったです。
  • 先生方の丁寧さが済生会はいいですよね。ここまで先生方がしてくださるのは滅多にないと思います。
  • 研修医のうちはどういうところに気をつけたらいいかなども全くわからないので、手探りで身につけるよりも型を教えてもらえると上達が早いし、効率がいいと感じました。
  • できるだけいい環境を整えて、いろいろな先生方から効率よく教えてあげられたらいいなと思います。
  • 環境といえば、医局の机の配置や部屋も科ごとにまとまるのではなく、あえてバラバラにすることでいつでも気軽に相談できる環境にしていますしね。
  • そうなんです。実働部隊は基本的に同じ部屋で仕事をした方が、近くに先生がいたりして雑談もしやすいんですよね。新しい病院ができる時にもそういう設計でお願いをしたんです。
    僕はもっとバラバラにしていろいろなところに座れるようにしたら? と言ったんだけれど、研修医のプライバシーも大事にしたいから、ということで研修医だけのスペースも設けました(笑)
  • 僕は研修医だけの部屋を作る派だったんですよ(笑) 自分が研修医の時に経験したんですが、研修医同士の愚痴ってどうしてもあるんですよね。上級医が近くにいると、愚痴れないこともあるんじゃないかと思って(笑)
    だからとにかくあそこ ( 研修医室 ) には扉をつけてください、と言いました(笑)
  • 桃木先生、ありがとうございます(笑)
  • 近くに先生がいることでちょっとした話ができて、一言二言助言をもらえたりする環境が知らず知らずのうちに知識が身につくことに繋がりますよね。
  • そうですね。研修医のプライバシーを守った上で、かつ上級医や他の科の先生とも近くて接しやすい環境を整えているのは、済生会の大きな魅力の一つです。
  • 僕も研修していてそれを実感しています。すぐに不安を解決できますし、他の科の先生がラウンジで研修医から相談を受けているのを見たりすると、患者さんにとってもいいことなんじゃないかと思います。

最後に、済生会の魅力を一言で。また医学生に一言お願いします。

  • 済生会は本当に科と科の垣根がとても低いので、研修医の頃から感じていたのは、やりたいことをやらせてもらえるということです。だんだんと年齢が上がるにつれて、他の病院では自分の専門しかできなくなってしまいますが、済生会で生え抜きで上がっていくと、専門外の分野でも「これを学びたい」というやる気さえあればいくらでも叶えてもらえました。
    僕も元々腎臓内科だけでしたが、今ではいろいろな専門医の資格を取得し、手技もできるようになりました。やる気さえあれば一つの専門以外にも自分の興味があることをいくらでも勉強ができる、加えて経験が積める、というところが魅力です。
  • 僕は経験年数がまだ 2 年にも満たない端くれですが、患者さんの疾患の層が、軽症から重症までいろいろと診られるのが研修医にとって魅力の一つだと思います。特に内科はやる気さえあれば、いろいろな患者さん、疾患をなるべく多くみられるように指導医の先生が配慮してくださいます。
  • 僕はここ以外にもいろいろな病院を回ったのですが、うちは研修に適した環境が整っていると思います。先ほども診療科の垣根が低いことが挙がりましたが、それは上の先生方が努力をしてそういった環境を築いてくださったからです。また、どの診療科もレベルが高いところで一定していて、診療科ごとの差があまりないと感じています。
    あとは、いわゆる「雑用」といわれる研修医がやらなければいけないことがとても少なく、勉強以外のことで時間や体力をすり減らされることがほぼないと思います。
    そして岡山県の病院の中でも、済生会は立地がかなりいいと思うんですよね。いろんな学会があった場合は、病院から、なんなら歩いていけるところにあって、すぐに帰って来られます。勉強に行くのもストレスなくできて。そしてそれなりに街に近いから夜もすぐに飲みにいける (笑)
  • 疲れたらパーッと研修医同士で打ち上げをするというのも、楽しい研修を送る一つのコツですもんね。
  • おっしゃるとおりです(笑)
    そういう意味でも、上達することに対して、ハードルがすごく低い病院だなと思っています。研修に専念できるし、教えてくださる先生もたくさんいるので、上手に使うと研修の効率がものすごく上がると思います。
    三宅先生も上手に使ってください!(笑)
  • はい、ありがとうございます! (笑)

他のスペシャル対談を見るOTHER TALK